Elevator Pit — 止水 / 防水 / 排水誘導
ピットの水は、
抜くのではなく
入口を止める。
点検会社から「ピットに水が溜まっています」と指摘された管理会社・管理組合・建物オーナー様へ。見えている水を抜くだけ、表面に防水材を塗るだけでは再発します。LIFIXは漏水経路と地下水圧を確認してから施工方法を決めます。
ご自身でピット内へ立ち入らないでください。運行の継続可否はエレベーター保守会社の判断が優先です。点検時の写真や報告書をお送りいただければ、工事名や原因が分からない段階でもご相談いただけます。
Sec 01 — 症状から原因を絞る
点検報告書の写真を見ながら、当てはまるものを選んでください
同じ水溜まりでも、入口が違えば工事が変わります。まずどこを疑うべきかを、その場で絞り込めます。確定は現地調査で行います。
- 想定される入口
- 壁のコールドジョイント(打継ぎ部)
- そう考える理由
- コンクリートを分けて打設した境界は水平に走ります。濡れが横方向に線でつながっているなら、ひび割れではなく打継ぎ部を疑います。
- とりやすい対応
- 打継ぎ線に沿って削孔し、注入プラグを取り付けて止水材を高圧で圧送します。表面のモルタルやシーリングでは水圧に負けます。
- 現地で確認すること
- 濡れの連続範囲、雨天との関係、白華・錆汁の分布、打継ぎ線が壁のどこまで続いているか。
※ 表面に水が出ている位置と、内部へ水が入った位置は一致しないことがあります。この結果は現地調査の前提を絞るためのものです。
Sec 02 — 構造
エレベーターピットとは?構造と漏水しやすい理由

エレベーターピットとは、エレベーターシャフト(昇降路)の最下部に設けられた地下構造のことです。ピット内には、エレベーターの安全運転を支える重要な設備が設置されており、建物の中でも常に地下水圧の影響を受けやすい場所の一つです。
主な設備には、ガイドレール・バッファ(緩衝器)・バッファ受台・ガイドシュー・着床検出装置・点検灯・配線設備などがあり、これらはエレベーターの安全な運転に欠かせません。
しかし、エレベーターピットは地中に埋設されているため、壁や床には常に地下水圧が作用しています。築年数の経過やコンクリートの経年劣化により、防水性能が低下すると、地下水がわずかな隙間から浸入し漏水が発生します。特にLIFIXがこれまで施工してきた現場では、壁のコールドジョイント(打継ぎ部)、壁のクラック(ひび割れ)、床からの湧水(特にバッファ受台埋込み部周辺)という3か所からの漏水が非常に多く確認されています。
これらは見た目では同じような漏水に見えても、原因や地下水の流れ(みずみち)が異なるため、適切な調査と止水工法を選定することが重要です。
Sec 03 — 3つの主な原因
ピットの水は、だいたいこの3か所から入っています
エレベーターピットの漏水は、単に「コンクリートが古くなったから」ではありません。地下では常に地下水圧がコンクリートに作用しており、施工時の打継ぎ部や経年劣化によるひび割れなど、わずかな隙間から地下水が浸入します。LIFIXがこれまで数多く施工してきた現場では、特に次の3つの箇所から漏水するケースが多く確認されています。なかでも大半を占めるのは床からの湧水です。エレベーターピットの土間は、これまで手がけてきた現場の大半で増し打ちされていました。増し打ちがあると、躯体スラブとの打継ぎ部が仕上がり床の下に隠れます。この打継ぎ部が地下水の通り道になるため、壁よりも床から出る現場が多くなります。ただし増し打ちの有無や厚みは建物によって異なるため、図面と現地調査で確認したうえで施工範囲を決めます。
壁のコールドジョイント(打継ぎ部)

コンクリートを分けて打設したときにできる継ぎ目です。壁の横方向に線状の濡れや白華が出ていれば、ここが疑われます。地下では継ぎ目の背面から常に水圧がかかるため、表面を塞いでも押し出されます。壁と床の取り合い、角の入隅部も同じ理由で水みちになりやすい箇所です。
壁のクラック(ひび割れ)

コンクリートは乾燥収縮や温度変化、建物のわずかな動きなどにより、ひび割れが発生することがあります。通常は目立たない細いクラックでも、地下では常に地下水圧が作用しているため、水の侵入口となることがあります。特に構造クラックや貫通クラックでは、地下水が内部まで浸入し、壁面から継続的に漏水するケースもあります。表面だけを補修するのではなく、水の通り道まで止水材を充填することが必要です。
床からの湧水(バッファ受台周辺)

3か所のうち、最も多いのがここです。ピットの土間は大半の現場で増し打ちされており、その場合は躯体スラブとの打継ぎ部が床の下に隠れています。この打継ぎ部が地下水の通り道になり、床面から水が湧き上がります。なかでもバッファ受台の周りは水が集まりやすい箇所です。受台の埋込み部とコンクリートの境界が、水の出口になります。床の豆板や締固め不良が重なることもあります。増し打ちの有無は建物ごとに異なるため、現地で確認したうえで施工範囲を決めます。地下水圧が高い建物ほど水量が多くなり、放置すると常にピット内へ水が流れ込み続けます。
「床から湧く」とは、こう出てきます
図では矢印でしか描けませんが、実際は濁った水が泡を立てながら床から出てきます。壁を伝って流れ落ちる漏水とは、見え方がまったく違います。泡が立っているのは、地下水が水圧で押し上げられて動いているためです。
点検報告書の写真でこの状態が写っていたら、壁ではなく床側を疑ってください。水が溜まっていると初発点が分からないため、排水・乾燥させてから、どこが最初に濡れるかを追います。
エレベーターピットの土間が増し打ちされていること、そのために打継ぎ部が床の下に隠れていること。これは図面を見ただけでは気づきにくい点です。エレベーターピットの止水工事を繰り返し手がける中で見えてきたことを、調査と工法選定の前提にしています。
LIFIXでは、湧水箇所だけを塞ぐのではなく、地下水の流れを把握したうえで止水工法をご提案しています。漏れている箇所だけを補修しても、原因を見誤ると再発する可能性があります。
Field — 実際の現場で見えている状態
Sec 04 — 放置した場合
ピット内の設備は、水に浸かると高くつきます
エレベーターピットの漏水は、「少し水が溜まっているだけだから大丈夫」と放置されてしまうことがあります。しかし、地下水は常に流れ続けているため、設備や建物全体にさまざまな悪影響を及ぼします。初期段階では目立った問題がなくても、時間の経過とともに被害が拡大し、大規模な補修工事が必要になるケースも少なくありません。
- RISK 01
エレベーター設備の腐食・故障

PHOTO / CORROSIONバッファ・ガイドレール・受台が錆びている様子。 ピットには、ガイドレールやバッファ(緩衝器)、各種金属部材など、安全運転に欠かせない設備が設置されています。漏水によってこれらが常に湿った状態になると、錆や腐食が進行し、部品の寿命を縮める原因となります。
- RISK 02
制御機器・配線のトラブル

FIG / WIRING配線やリミットスイッチに水がかかる様子。 ピット内には着床検出装置(リミットスイッチ)や配線設備などの電気機器も設置されています。配線や端子部分が湿潤状態になると、誤作動や漏電、ショートなどの原因となり、エレベーターの安全運転に支障をきたす可能性があります。
- RISK 03
エレベーターの停止・運休

FIG / SHUTDOWN停止したエレベーターと警告表示。 漏水が進行すると、安全装置が作動し、エレベーターが停止することがあります。マンションやオフィスビルでは、エレベーターが停止すると居住者や利用者に大きな影響を与え、管理会社や建物所有者の対応も必要になります。
- RISK 04
コンクリートの劣化・鉄筋腐食

FIG / REBARコンクリート内部の鉄筋が錆びて膨張している断面図。 漏水が長期間続くと、コンクリート内部へ水分が浸透し、鉄筋腐食や中性化の進行を早める原因になります。鉄筋が錆びると体積が膨張し、コンクリートにひび割れや剥離(爆裂)が発生することがあります。その結果、止水工事だけでは済まず、断面修復工事など大規模な補修が必要になるケースもあります。

錆汁や湿潤跡がはっきり確認できる場合は、漏水経路を絞り込む手掛かりになります。ただし、表面に水が出ている位置と、コンクリート内部へ水が入った位置が同じとは限りません。周辺のひび割れや打継ぎ部も含めて確認し、処置する範囲を決めます。
Sec 05 — 排水と止水の違い
「水を抜く」と「漏水を止める」は別の対応です
排水は、ピット内に溜まった水を一時的に取り除く作業です。設備を確認するために必要なことはありますが、浸入口が残っていれば水は再び溜まります。止水工事は、コンクリート内部の水みちや隙間へ止水材を充填し、水の浸入経路を遮断する工事です。つまり、排水は「結果への対応」、止水は「原因への対応」です。
次のような状態では、排水後に漏水調査を行うことをおすすめします。
- 排水しても数日から数週間で水が戻る
- 雨の後に同じ位置から水が出る
- 壁や床の境目が常に湿っている
- 白い析出物や錆色の汚れがある
- ひび割れから水滴が出ている
- 保守点検のたびに漏水を指摘される
- ポンプを常時運転しなければ水位が上がる
Sec 05b — コンクリート漏水 / 配管漏れ / 結露
ピットの水が、必ず地下水とは限りません
溜まっている水をすべて「漏水」として扱うと、止水工事をしても水が減らないことがあります。施工方法を決める前に、コンクリートからの漏水なのか、設備からの漏れなのか、結露なのかを切り分けます。外観だけでは判断できないため、雨との関係と設備の状態を合わせて確認します。
コンクリートからの漏水
ひび割れ・打継ぎ部・貫通部の外周から、地下水が壁や床の内部を通って出てきます。雨のあとに増える、白華(白い析出物)や錆汁をともなう、濡れが線状に連続する、といった特徴が出やすい水です。止水工事の対象になります。
配管・排水設備からの漏れ
給排水管の継手、ドレン、排水ポンプの不具合が原因の水です。天候と関係なく出る、特定の時間帯に増える、水に色やにおいがある場合はこちらを疑います。コンクリートの止水では止まらないため、設備側の修理が先になります。
結露・清掃水
湿度と温度差によって壁面に水滴が付き、床に落ちて溜まることがあります。清掃時に流入した水が残っている場合もあります。壁全体がうっすら濡れる、拭くと乾いてしばらく戻らない場合は、漏水と分けて考えます。
見分けがつかない場合は、排水してから乾燥させ、どこから水が出てくるかを再確認します。水が戻るまでの時間と雨との関係を記録しておくと、調査の判断材料になります。
Sec 06 — 調査から引き渡しまで
止める所と、逃がす所を決めてから施工します
地下は常に水圧がかかっています。一か所を塞ぐと、その水圧が逃げ場を探して別の弱い所へ回ることがあります。だから範囲を決める前に、経路を確認します。
- 01SURVEY / 原因調査
水の入口と出口を切り分ける
クラック、打継ぎ部、床・壁の取り合い、バッファ受台、配管、排水設備を確認します。
- 02DEWATERING / 水抜き・排水条件
施工前に水量と排水先を確認
ピット内に水が溜まっている場合は、水抜き方法、排水先、再流入の有無を確認して施工計画を立てます。
- 03INJECTION / 止水
削孔して注入プラグを取り付け、高圧で圧送
漏水経路に沿って削孔し、注入プラグを取り付けて止水材を高圧で送り込みます。継ぎ目やひび割れから止水材が出てくるのを確かめながら、隣のプラグへ順に進みます。現場条件に応じて親水性・疎水性の止水材を使い分けます。
- 04COATING / 防水
止水後の表面保護を検討
表面防水だけで判断せず、漏水原因を処理したうえで、必要に応じて防水・保護仕上げを組み合わせます。
- 05DRAINAGE / 排水誘導
止めるか、安全に逃がすかを判断
地下水圧や建物条件によっては、完全に塞ぐだけでなく、既存排水設備への誘導も比較します。
- 06VERIFY / 再発確認
施工後の状態を確認
注入・補修箇所を確認し、残水や別経路からの染み出しがないかを見て引き渡します。
Sec 07 — 高圧樹脂注入工法
表面を塞ぐのではなく、水の通り道そのものを埋めます
最も多く採用している工法です。漏水箇所のまわりを削孔して注入プラグを取り付け、高圧ポンプで止水材をコンクリート内部へ圧送します。止水材は地下水と反応して発泡・ゲル化し、地下水の通り道(みずみち)を充填することで漏水を止めます。壁のコールドジョイント、壁のクラック、床からの湧水など、さまざまな漏水に対応できる代表的な止水工法です。水圧が強く通常のプラグを取り付けにくい箇所では、ホースを使った方法に切り替えて注入します。
ただし、コンクリートの内部を見ることはできません。注入中に起きていることは、外からは確認できません。そのため、注入時の音を聞き分けながら進めます。抵抗なく入っていく音、圧が上がってきている音、狭い経路を圧力で突き破って抜けていく音。それぞれで材料の向かう先が違います。音の変化に合わせて注入下限を調整し、材料がどこからどう出てくるか(リークの仕方)を確認しながら、次のプラグへ順に進みます。同じ工法でも、判断は現場条件によって変わります。
注入した止水材が、コンクリート内部を通って打継ぎ部から出てきた状態。出た直後に地下水と反応し、茶色の樹脂が白く発泡していきます。中が見えない以上、この出方が充填の進み方を知る手掛かりになります。
漏水経路(みずみち)を止めることが重要
地下水はコンクリートの内部を自由に流れているわけではありません。施工時にできた打継ぎ部や、クラック、豆板、バッファ受台周辺のわずかな隙間などを通って流れています。このみずみちを止めなければ、漏水箇所だけを表面補修しても別の場所から再び漏水することがあります。LIFIXでは漏水箇所だけではなく、地下水の流れそのものを止めることを目的とした施工を行っています。

親水性・疎水性の止水材を使い分ける
LIFIXでは一律に同じ材料を使用せず、漏水量、水の出方、湿潤状態、施工箇所などを確認し、親水性・疎水性の止水材を現場ごとに使い分けています。判断基準は現場条件により異なるため、目視調査後に使用材料と施工方法をご提案します。実績のある材料の一つが、親水性ポリウレタン樹脂のハイセルOH-9Xです。
ピット内に水が溜まっている状態では、どこから水が出ているのか判別しにくい場合があります。排水しただけで判断せず、必要に応じてピット内をしっかり乾燥させ、壁・床・打継ぎ部などに再び現れる滲みや水の出方を確認します。漏水位置を確認したうえで、現場状況に合う処置を検討します。
実際の高圧樹脂注入の様子。削孔した穴に注入プラグを取り付け、高圧ポンプで止水材をコンクリート内部へ圧送します。
止水材がコンクリート内部のみずみちへ充填されていく様子。表面ではなく、水の通り道そのものを埋めます。
Sec 08 — 費用・無料調査・工期
金額が動く条件も、先にお伝えします
目視調査・見積りは無料です。漏水箇所を特定するためにピット内の乾燥作業が必要な場合は、内容と費用を事前にご説明します。
| 工期の目安 | 2〜4日。漏水箇所数、水量、施工範囲、乾燥・養生、エレベーター保守会社との調整など、現場条件により変動します。 |
|---|---|
| 変動する条件 | 漏水箇所数、水量・水圧、注入範囲、床からの湧水の有無、既存補修の有無、水抜き・養生、搬入条件、エレベーター停止と保守会社との調整。防水コーティングを組み合わせる場合は別途費用となります。 |
| 見積り前にあると早い資料 | ピット全体の写真、漏水箇所の接写、点検報告書、建物所在地、漏水が増える天候、過去の補修履歴。すべて揃っていなくてもご相談いただけます。 |
| 施工時間 | 営業時間外・夜間・土日の施工もご相談いただけます。建物管理会社・エレベーター保守会社との調整内容を確認してご案内します。 |
| エレベーター会社との調整 | エレベーターピットの補修では、エレベーター会社との提携が必要になります。その段取りを含めてLIFIXで行うことも可能です。 |
| 対応地域 | 東京都を中心に、神奈川県・千葉県・埼玉県。その他の地域についてもご相談ください。 |
LIFIXでは、次のような施工は行いません。
- 漏水箇所だけを見て、まわりの状態を確認しない
- 原因を絞り込まないまま、とりあえず樹脂を注入する
まず漏水経路を調査し、地下水圧/コンクリートの状態/クラックの種類/コールドジョイントの位置/バッファ受台周辺の構造などを確認したうえで工法を決定しています。この工程を省略すると、一時的に漏水が止まっても再発する可能性があります。「原因を見極めること」が、長期的な止水性能につながります。
※45万円は目安であり、この金額で施工できることを確約するものではありません。止水工事の内容、施工範囲、現場条件、防水コーティングの有無により変動します。エレベーターの運行・設備作業は保守会社との調整が必要です。
Sec 09 — 施工事例
LIFIXのエレベーターピット漏水施工事例
これまでマンション・オフィスビル・商業施設・公共施設など、さまざまな建物のエレベーターピット漏水に対応してきました。漏水の原因は現場によって異なりますが、現地調査で地下水の流れ(みずみち)を特定し、原因に合わせた止水工事を行うことで、多くの現場で漏水の改善を実現しています。
Case 01 — 壁のコールドジョイントからの漏水
打継ぎ部から地下水が継続的に浸入し、ピット内へ流れ出ていた現場
| 症状 | 壁の打継ぎ部(コールドジョイント)から地下水が継続的に浸入し、ピット内へ水が流れ出ていました。 |
|---|---|
| 施工内容 | 漏水経路調査/高圧樹脂注入工法/止水確認 |
| 結果 | ハイセルOHを注入して地下水の通り道を遮断し、漏水を停止しました。 |
Case 02 — EVピット壁のクラックからの漏水
コンクリート壁のひび割れから浸入し、壁面全体に漏水していた現場
| 症状 | コンクリート壁のひび割れから地下水が浸入し、壁面全体に漏水が発生していました。 |
|---|---|
| 施工内容 | クラック調査/高圧注入/止水確認 |
| 結果 | クラック内部まで止水材を充填し、漏水を改善しました。 |
Case 03 — 千葉県野田市 / 大型業務用エレベーターピット
半日で約5〜10cmの水が溜まるピットを、排水しながら1日で止水
| 症状 | 業務用の大型エレベーターピットで、半日で約5〜10cmの水がたまるほど床から漏水していました。 |
|---|---|
| 施工内容 | 水中ポンプで排水しながら、ハイセルOH-708と9Xキューテックスを使用して注入止水を実施しました。水圧が強く通常のプラグを取り付けにくい箇所では、ホースを使った方法に切り替えています。 |
| 結果 | 社員を総動員し、1日で確認できる漏水を止めました。施工当日は雨天でしたが、施工後に漏水がないことを確認しています。 |
- 施工期間1日
- 施工前の水位5–10cm/半日
- 完了確認雨天時漏水なし
水中ポンプで排水しながら注入止水を行っている様子。
Works — 地下ピット・地下漏水の施工実績
Sec 10 — 点検で指摘されたら
水を抜けば一度は床が見えます。問題はその後です
エレベーターの定期点検で、保守会社から「ピット内に水が溜まっている」「壁から水が染み出している」と指摘されて、初めて漏水に気づくケースは少なくありません。水を抜けば、一度は床が見える状態に戻ります。しかし、雨が降った後や地下水位が上がったときに再び水が現れるなら、排水だけでは原因が解決していない可能性があります。
エレベーターピットは建物の最下部にあり、地下水の圧力を受けやすい場所です。コンクリートのひび割れ、壁と床の打継ぎ部、配管の貫通部、鉄部とコンクリートの取り合いなどに水の通り道ができると、外側を掘り返せない建物でも内側から水が入り続けることがあります。
大切なのは、見えている水だけを処理するのではなく、どこから入り、どこを通って、どこに出ているのかを見極めることです。
- ACTION 01
エレベーター保守会社・建物管理者へ連絡する
運行の継続可否や安全確保は、保守会社の判断を優先します。
- ACTION 02
無断でピットへ入らない
ピット内は設備があり、一般の方が立ち入る場所ではありません。水や設備へ触れず、専門者による確認を待ってください。
- ACTION 03
安全な場所から状況を記録する
発見日、天候、雨の何日後か、水深、漏れている位置、過去の発生状況を記録します。保守会社が撮影した写真があれば、相談時に共有してください。
- ACTION 04
設備漏れか建物漏水かを切り分ける
配管や排水設備に異常がなければ、コンクリートのひび割れ、打継ぎ部、貫通部などを調査します。
- ACTION 05
排水後も経過を確認する
水を抜いた時刻と、再び濡れ始めた時刻が分かると、漏水量や浸入経路の判断材料になります。
大雨による浸水のおそれがある場合や浸水が発生した場合の対応は、エレベーターの機種や建物の管理体制によって異なります。メーカーの取扱説明書や保守会社の指示を必ず確認してください。なお国土交通省は、建物の所有者・管理者に向けて「昇降機の適切な維持管理に関する指針」を策定しており、建築基準法第12条に基づき年1回、資格者による検査を受け特定行政庁へ報告することが義務付けられています。
Sec 11 — 浸入経路の一覧
ピットに水が溜まる主な浸入経路
代表的な経路です。壁面のひび割れ、壁と床の打継ぎ部、配管などの貫通部、ピット床の滞水などが挙げられます。実際の原因は現地調査によって判断します。
- ROUTE 01
コンクリート壁のひび割れ
コンクリートは乾燥収縮、温度変化、建物の動きなどによってひび割れることがあります。地上では細い線にしか見えないひび割れでも、地下では背面から水圧を受け、水の通り道になる場合があります。表面だけをモルタルやシーリング材で塞いでも、内部に水みちが残っていると、補修箇所の周囲や別の場所から水が現れることがあります。
- ROUTE 02
壁と床の打継ぎ部
コンクリートを別の工程で打設した境界を「打継ぎ部」と呼びます。地下外壁と底盤の境界は、わずかな隙間や経年劣化によって漏水経路になりやすい箇所です。壁と床の境目に沿って線状に濡れている、角から水が湧く、雨天後に同じ位置が濡れる場合は、打継ぎ部からの浸入を疑います。
- ROUTE 03
配管・スリーブなどの貫通部
ピット周辺の配管やスリーブがコンクリートを貫通している部分では、管とコンクリートの取り合いに隙間が生じることがあります。見た目には配管漏れのようでも、実際には貫通部の外周から地下水が入っている場合があるため、発生源の切り分けが必要です。
- ROUTE 04
地下水位の上昇や大雨の影響
普段は乾いていても、大雨が続いた後だけ水が出るケースがあります。地中の水分量や地下水位が上がることで、平常時には現れなかったひび割れや打継ぎ部から水が押し出されるためです。「晴れると乾くから問題ない」とは限りません。雨の日、雨の翌日、数日後のどのタイミングで水が出るかを記録すると、原因調査の手掛かりになります。
- ROUTE 05
セパレータ跡・型枠金物の埋込み部
コンクリートを打設する際、型枠の間隔を保持するためにセパレータという金物が入ります。打設後に頭を折り取って埋め戻しますが、この埋め戻しが浅い、あるいは充填が甘いと、壁を貫通する細い経路が残ります。点状に水が滲む、一定の高さに同じ間隔で濡れが並ぶ場合は、セパレータ跡からの浸入を疑います。壁面に規則正しく並んだ丸い跡が見えるかどうかが手掛かりです。
- ROUTE 06
豆板(ジャンカ)・締固め不良
コンクリートの締固めが不十分だった箇所には、砂利が露出して内部に空隙が残る「豆板(ジャンカ)」ができます。空隙どうしがつながっていると、地下水が壁の内部を通って、入口から離れた場所に出てきます。床の増し打ち部やバッファ受台の周辺は打設条件が難しく、豆板が生じやすい箇所です。表面を削ってみて初めて空洞が分かることもあるため、削孔位置と注入範囲は現地で判断します。
Sec 12 — 漏水調査
漏れている場所と、水が入り始めた場所は同じとは限りません
見えている漏水箇所だけでなく、水の浸入経路を絞り込むために周囲の状態も確認します。調査時には「漏れている一点」だけでなく、その周囲に連続するひび割れや打継ぎ部も確認します。水はコンクリート内部を移動して、入口から離れた場所へ出ることがあるためです。
現地で確認すること
- 壁、床、打継ぎ部、貫通部の目視確認
- ひび割れの位置と広がり
- 漏水量と水の出方
- 錆汁、白華、湿潤跡の分布
- 雨天との関連
- 過去の補修履歴
- 排水後の再発状況
- 周辺の配管、排水設備の状況
ご相談時に分かると判断が早い情報
- 建物所在地
- 建物用途(マンション、ビル、店舗、施設など)
- 水を発見した日
- 雨天時だけか、常時か
- おおよその水深・範囲
- 保守会社からの指摘内容
- ピット内の写真
- 過去の排水・補修履歴
分かる範囲で構いません。写真だけで原因を確定できない場合は、現地で状態を確認したうえで施工方法をご提案します。
Sec 13 — まとめ
エレベーターピットの漏水は、水が出ている箇所だけの問題ではありません
放置すると設備の故障や建物の劣化につながり、結果として補修費用や建物管理の負担が大きくなる可能性があります。漏水を発見した時点で原因を調査し、適切な止水工事を行うことが、建物を長く安全に使用するための重要なポイントです。
見えている漏水箇所だけを補修しても、再発するケースが少なくありません。LIFIXでは、漏水原因の調査/地下水圧の確認/みずみちの特定/最適な止水材の選定/補修後の止水確認まで一貫して対応し、再発しにくい止水工事をご提供しています。再発防止のため、防水コーティングもあわせてご提案しています。
- 漏水原因の調査
- 地下水圧の確認
- みずみちの特定
- 最適な止水材の選定
- 補修後の止水確認
Sec 14 — よくある質問
エレベーターピット漏水でよくある質問
Q1エレベーターピットに水が溜まっています。すぐに工事が必要ですか?–
少量の水でも地下水が浸入している可能性があります。放置すると設備の腐食や漏電、エレベーター停止につながることがあるため、早めの調査をおすすめします。
Q2エレベーターを停止しないと工事はできませんか?+
漏水箇所や施工方法によって異なります。点検時に短時間停止する場合もありますが、建物の状況に合わせて影響を最小限に抑えた施工をご提案します。
Q3エレベーターピット漏水の原因は何ですか?+
主な原因は、壁のコールドジョイント(打継ぎ部)、壁のクラック(ひび割れ)、床からの湧水、バッファ受台周辺、セパレーター跡、配管貫通部などです。まず目視調査で確認できる範囲を把握し、現場条件に応じて止水工法を検討します。
Q4他社で補修しましたが再発しました。対応できますか?+
対応可能です。再発の多くは、漏水箇所だけを補修し、地下水の通り道(みずみち)を止められていないことが原因です。LIFIXでは現場状況を確認し、原因に応じた止水工事をご提案します。
Q5漏水調査だけでも依頼できますか?+
はい。目視による現地調査は無料です。ただし、漏水箇所を特定するためにピット内の乾燥作業が必要な場合は、別途調査費用がかかります。費用が発生する場合は、作業前に内容をご案内します。
Q6工事期間はどのくらいですか?+
工期は主に2〜4日を予定しています。漏水箇所数、水量、施工範囲、乾燥・養生、エレベーター保守会社との調整など、現場条件により変動します。
Q7エレベーターピット漏水は完全に止められますか?+
漏水原因や建物の状況によって施工方法は異なりますが、適切な調査と止水工法を行うことで、多くの現場で漏水を改善しています。重要なのは、原因を正しく把握し、地下水の通り道を遮断することです。
Q8東京以外でも対応していますか?+
LIFIXでは東京都を中心に、神奈川県・千葉県・埼玉県でもエレベーターピット漏水・地下漏水・止水工事に対応しています。その他の地域についてもお気軽にご相談ください。
Q9現地調査と見積りは無料ですか?+
目視による現地調査と見積りは完全無料です。ただし、漏水箇所を特定するために乾燥作業が必要な場合は、別途調査費用がかかります。
Q10管理会社・管理組合・ゼネコンからの依頼も可能ですか?+
はい。マンション管理組合、管理会社、ビルオーナー、ゼネコン、設計事務所からのご依頼にも対応しております。
Contact
点検報告書の写真だけで、まず見立てをお伝えします
エレベーターピットに水が溜まっている/壁から地下水が染み出している/床から湧水している/バッファ受台周辺から漏水している/他社で補修したが再発した/漏水原因が分からない。ひとつでも当てはまればご相談ください。現地調査から施工まで責任を持って対応いたします。
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