施工実績
三鷹市|マンション地下室の複数箇所の漏水|排水誘導と注入で漏水制御
三鷹市|マンション地下室の複数箇所の漏水|排水誘導と注入で漏水制御
複数箇所から漏水していた地下室で、水圧を逃がす排水誘導と必要箇所への注入を組み合わせて漏水を制御した事例です。
東京都三鷹市のマンション地下室で、複数箇所から漏水していました。1箇所ずつ止めるのではなく、地下水圧と水の流れを踏まえて既存の排水設備へ誘導し、トーチバーナーで乾かして特定した箇所にはウレタン樹脂を注入しました。
| 症状マンション地下室の複数箇所から漏水 | 原因老朽化した躯体の内部へ地下水が浸入。水は弱い箇所を探して出てくる |
| 工法既存排水設備への排水誘導+特定箇所へのウレタン樹脂注入 | 結果電気設備まわりと共用スペースを優先して漏水被害を軽減 |
施工前の状況
東京都三鷹市のマンション地下室で、地下水がコンクリート躯体の内部へ入り、複数箇所から漏水していました。建物の老朽化が進んでおり、1箇所を止めるだけでは解決が難しい状態でした。
なぜ無理に止水しなかったのか
地下の水は、最も弱い箇所を探して出てきます。この現場で一部だけを完全に止めると、行き場を失った水圧が別の場所へ移り、新しい漏水が起きるおそれがありました。止めては別の場所から出る、を繰り返すと費用もかさみます。
そこで「すべてを止める」のではなく、「漏水を制御する」という考え方で施工計画を立てました。
今回の漏水制御の方法
- 電気設備の周辺と、居住者が使う共用スペースを優先箇所に設定
- トーチバーナーで漏水箇所を乾かしながら、水の通り道を調べて特定
- 特定した箇所へウレタン樹脂を注入
- 地下水を閉じ込めず、既存の排水設備へ誘導して水圧を逃がす
水圧が1箇所に集中しないよう排水経路へ誘導することで、別の部位で新しい漏水が起きるリスクを抑えています。
根本的に止めるには
今回の工事は、地下水圧をコントロールしながら漏水被害を減らす工事です。地下水の侵入そのものを止めるには、裏面止水工事・背面注入工事・大規模な防水改修などを計画的に行う必要があり、管理組合様やオーナー様の長期修繕計画・予算計画とあわせて検討します。
追加事例:別の箇所に回った漏水の止水(2026年9月)
前回の工事のあと、地下の別の箇所から漏水が起きたため、あらためて調査と止水を行いました。1箇所を止めたことで、水が別の弱い部分へ回ることがあります。調査で確認した浸入箇所は次の3箇所です。
- 階段部のひび割れ:ひび割れに沿って水が入り、壁面に白華と錆色の析出物
- 階段下の天井の電線ケーブル貫通部:周囲に黒ずみと濡れ。電気設備の近くのため二次被害に注意が必要
- 柱と天井スラブの打継ぎ部:天井から壁へ広く流れた跡
ひび割れと打継ぎ部にはウレタン系止水材ハイセルOH-9Xを注入しました。電線ケーブル貫通部は電気設備の近くのため、水を無理に押さえ込まず、安全な位置へ導く導水を併用しています。3箇所とも止水を完了しました。
施工完了|柱と天井スラブの打継ぎ部。ハイセルOH-9Xを注入し、漏水が止まった状態 | 施工完了|階段下の天井の電線ケーブル貫通部。電気設備の近くのため、水を無理に押さえ込まず導水を併用して処理した状態 |
よくある質問
Q.全部止めてほしいのですが、なぜ「制御」なのですか?
A.老朽化が進んだ地下で、複数箇所から出ている水を一度に全部塞ぐと、行き場を失った水圧が別の弱い場所へ回ります。止めては別の場所から出る、を繰り返すと費用だけがかさみます。優先箇所を決めて止め、残りは既存の排水設備へ導いて水圧を逃がすほうが、結果として被害も費用も小さく収まります。
Q.優先順位はどう決めるのですか?
A.被害が大きくなる場所からです。この現場では、電気設備の周辺と、居住者が使う共用スペースを優先箇所に設定しました。電気設備の近くは、水を無理に押さえ込まず、安全な位置へ導く導水を併用しています。
Q.漏水箇所はどうやって特定するのですか?
A.トーチバーナーで表面を乾かしながら、どこから先に濡れてくるかを見ます。濡れている範囲が広いと、出口だけ見ても入口は分かりません。乾かして水の出方を追うことで、通り道を絞り込みます。
Q.一度工事したのに、また別の場所から出ました。追加費用がかかりますか?
A.この建物でも、前回の工事のあと別の箇所から漏水し、あらためて調査と止水を行っています。施工箇所からの再漏水は1年間の保証範囲で無償の再注入となりますが、水圧が回って施工範囲外から出てきた場合は別途のお見積りです。どちらに当たるかは、調査のうえでご説明します。
Q.根本的に止めるには、どうすればいいのですか?
A.地下水の浸入そのものを止めるには、裏面止水工事・背面注入工事・大規模な防水改修などを計画的に行う必要があります。費用も工期も大きくなるため、管理組合様やオーナー様の長期修繕計画・予算計画とあわせて検討する話になります。今回の工事は、その計画を立てるまでの間、被害を抑えるための処置です。
Q.管理組合の総会で説明したいのですが、資料は出せますか?
A.調査の段階で浸入箇所の位置・状態をまとめた調査報告書を、工事後には施工内容と施工写真をまとめた施工完了報告書を作成しています。総会や理事会でそのままお使いいただける形でお出しします。
工事概要
| 所在地 | 東京都三鷹市 |
|---|---|
| 建物 | マンション |
| 施工箇所 | 地下室 |
| 症状 | 複数箇所からの漏水 |
| 工法 | 既存排水設備への排水誘導、ウレタン樹脂注入(追加事例ではハイセルOH-9Xの注入と導水を併用) |
| 費用 | 現地調査のうえお見積り(症状・範囲により異なります) |
地下の漏水は、水が出ている場所と入口が違うことがあります。 → 水の入口の探し方(コンクリート地下漏水)

