施工実績
文京区|爆裂で鉄筋が露出したRC梁|下地補修とアラミド繊維シートで補強・剥落防止
文京区|爆裂で鉄筋が露出したRC梁|下地補修とアラミド繊維シートで補強・剥落防止
爆裂でコンクリートが割れ鉄筋が露出した梁を、ケレン・下地補修のうえアラミド繊維シートで補強。減った鉄筋を補い、再び剥がれ落ちないよう表面の強度を確保した事例です。
東京都文京区で、RC造建物の梁にアラミド繊維シートを貼る耐震補強工事を行いました。梁の表面に凹凸や脆い部分があったため、下地ケレン・下地補修・プライマー・パテ調整を丁寧に行ってからシートを貼り付けています。
| 対象RC造建物の構造梁(爆裂・鉄筋露出あり) | 課題爆裂でコンクリートが割れ、梁の鉄筋が露出していた |
| 工法露出した鉄筋の処理と下地補修のうえ、アラミド繊維シートで梁を補強 | 結果鉄筋の補強と、コンクリート表面の強度確保・再剥落の防止を両立 |
アラミド繊維補強とは
高強度で軽いアラミド繊維のシートをコンクリートに接着し、梁や柱の耐力を高める補強工法です。鋼板補強に比べて軽く、建物を大きく壊さずに施工できるため、建物を使いながら工事できる場合もあります。施工後の断面の増加も少なく、見た目への影響を抑えられます。
施工前の状況
この梁では爆裂が起きており、コンクリートが割れて鉄筋が露出していました。中性化が進んで鉄筋が錆び、膨らんだ力でまわりのコンクリートを押し割った状態です。表面には凹凸と脆い部分が残っていました。
この状態で必要だったのは二つです。ひとつは露出して断面が減った鉄筋を補う補強。もうひとつは再びコンクリートが剥がれ落ちないよう、表面の強度を確保することです。アラミド繊維補強は、シートそのものより下地処理の品質が結果を左右します。そのまま貼れば接着不良になるため、下地づくりから進めました。
なぜアラミド繊維シートを選んだのか
爆裂した梁の補修では、断面修復だけで終える方法もあります。今回そこにアラミド繊維シートを重ねたのは、減った鉄筋の分を補うことと、同じ場所からまた剥がれ落ちるのを防ぐことを同時に満たす必要があったためです。
アラミド繊維は有機繊維で、引張強度は2,000N/mm²を超えます。鋼板補強と比べて軽く、重機や大がかりな仮設を必要としないため、建物を使いながら施工できる場合があります。貼り付けても断面の増加はわずかで、天井高や納まりへの影響が小さいことも、既存建物では効いてきます。
炭素繊維シートとの使い分けもあります。アラミド繊維は非導電性で、磁場による影響や電気障害を起こしません。炭素繊維は導電性があるため、電気設備の近くや、漏電・電食への配慮が要る箇所では、アラミドのほうが選びやすくなります。錆びない繊維なので、補強材そのものが腐食して劣化することもありません。
ただし、どれだけ良い繊維でも、貼る相手のコンクリートが脆ければ、その脆い層ごと剥がれます。アラミド繊維補強の成否は、シートの性能より下地処理で決まります。今回、爆裂部の処理と下地補修に工程を割いたのはそのためです。
施工の流れ
よくある質問
Q.爆裂した梁は、断面修復だけでは駄目なのですか?
A.範囲と鉄筋の減り方によります。錆で断面が減った鉄筋は、モルタルで埋め戻しても元の強度には戻りません。減った分を補いたい場合と、同じ場所からまた剥がれ落ちるのを防ぎたい場合に、繊維シートによる補強を重ねます。今回はその両方が必要でした。
Q.アラミド繊維と炭素繊維は、どちらが良いのですか?
A.目的と場所で変わります。アラミド繊維は非導電性で、磁場による影響や電気障害を起こしません。電気設備の近くや、漏電・電食への配慮が要る箇所ではアラミドが選びやすくなります。炭素繊維は弾性率が高く、たわみを抑えたい部材に向きます。どちらも錆びません。
Q.建物を使いながら施工できますか?
A.できる場合があります。鋼板補強のような重量物の搬入や大がかりな仮設がいらず、重機も使わないためです。ただし、ケレンの粉じんや樹脂のにおいは出ます。施工範囲、区画の仕方、作業時間は現地を見てからご提案します。
Q.貼ると天井が低くなったり、見た目が変わったりしませんか?
A.シートによる断面の増加はわずかです。仕上げを上から施すこともできます。鋼板や増し打ちによる補強と比べると、天井高や納まりへの影響は小さく済みます。
Q.補強の効果は、どうやって確かめるのですか?
A.貼付け後に全体の密着状態を確認します。浮きが残っていると、その部分は力を伝えられません。下地のケレン・補修・プライマー・パテ調整という前工程も、すべて密着させるための工程です。
Q.他の梁や柱もまとめて見てもらえますか?
A.対応します。爆裂が一箇所出ている建物では、ほかにも中性化が進んでいる箇所があることが多いためです。図面と現場の写真をお送りいただければ、下地の状態も含めて施工方法をご提案します。
工事概要
| 所在地 | 東京都文京区 |
|---|---|
| 建物 | RC造建物 |
| 施工箇所 | 構造梁(爆裂・鉄筋露出部) |
| 工法 | 下地ケレン・下地補修+アラミド繊維シート補強(剥落防止・表面強度の確保) |
| 費用 | 現地調査のうえお見積り |
同じく繊維シートによる補強の事例 → 神奈川県|高速道路高架橋の炭素繊維シート補強






